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2026年10月17日 ・ 読了目安 7 分

外国人雇用状況の届出とは?雇用保険に入る・入らないで違う期限(翌月10日・翌月末日)と様式第3号を解説

外国人(特別永住者と在留資格「外交」「公用」を除く)を雇い入れたとき、または離職したときは、パート・アルバイトを含めすべての事業主がハローワークへ届出をします。雇用保険の被保険者になる人は、雇用保険の資格取得届・資格喪失届に国籍・在留資格などを書けば届出したことになり、期限は雇入れが翌月10日まで・離職が翌日から10日以内です。被保険者にならない人は「外国人雇用状況届出書(様式第3号)」を使い、雇入れも離職も翌月末日までに出します。届出をしない・虚偽の届出をすると30万円以下の罰金の対象です。

本記事は一般的な制度の目安を紹介するものであり、法的助言ではありません。個別の顧問先・個別の外国人労働者の扱いは、必ず条文・厚生労働省の公式情報、または管轄のハローワーク(外国人雇用サービスセンターを含む)でご確認ください。

外国人雇用状況の届出の期限・様式・提出先(早見表)

雇用保険の被保険者になる外国人雇用保険の被保険者にならない外国人
出す書類雇用保険被保険者資格取得届(様式第2号)・資格喪失届(様式第4号)に国籍・地域、在留資格などを書いて出す(別の届出書は不要)外国人雇用状況届出書(様式第3号)
雇入れの期限雇い入れた日の属する月の翌月10日まで雇い入れた日の属する月の翌月末日まで
離職の期限離職の日の翌日から起算して10日以内離職した日の属する月の翌月末日まで
提出先雇用保険の適用事業所を管轄するハローワーク(資格取得届と同じ)外国人が勤務する事業所の所在地を管轄するハローワーク(派遣労働者は派遣元の所轄)
電子申請e-Gov外国人雇用状況届出システム
根拠労働施策総合推進法 第28条第1項、同法施行規則 第10条第2項・第12条第1項同法施行規則 第10条第4項・第12条第2項

届出は、雇い入れた・離職したそのたびに必要です。雇用保険の被保険者かどうかで様式と期限が分かれるため、顧問先から入社の連絡を受けたら、最初に「雇用保険に入る働き方か」を確認するのが近道です。

届出が必要な外国人・不要な外国人

対象は「日本の国籍を有しない者」から、在留資格「外交」「公用」の人と特別永住者を除いた人です(労働施策総合推進法第7条・同法施行規則第1条の2)。厚生労働省のQ&Aでは、在留資格ごとに次のように整理されています。

区分届出出典
在留資格「外交」「公用」の人、特別永住者不要同法施行規則 第1条の2
「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」など身分に基づく在留資格の人必要。日本人と結婚しても、日本国籍を取得していなければ外国人厚労省Q&A Q25
「留学」「家族滞在」の人(資格外活動の許可を得てアルバイト)必要。資格外活動の許可を受けているかも確認する厚労省Q&A Q3・Q17・Q18
「技術・人文知識・国際業務」「技能」「企業内転勤」「研究」の人必要(基本的に雇用関係が前提)厚労省Q&A Q10・Q12・Q13・Q15
「経営・管理」「法律・会計業務」「教授」「教育」「興行」の人労働者にあたれば必要。代表取締役など労働者の地位にない一部の役員は除き、雇用契約がなくても実態で判断される厚労省Q&A Q8・Q9・Q11・Q14
派遣労働者必要。登録型派遣は、派遣先が決まって雇用関係が生じるたびに雇入れの届出厚労省Q&A Q6

氏名や言語から外国人と判断できなかったために確認・届出をしなかったケースは、法違反を問われないとされています。判断の基準は、通常の注意力をもって外国人と判断できるかどうかです(厚労省Q&A Q1)。

雇用保険に入るか入らないかの分かれ目(留学生のアルバイトは?)

雇用保険法第6条は、次の人には雇用保険法を適用しないと定めています(現行条文を2026-10-17にe-Gov法令検索で確認)。

  • 1週間の所定労働時間が20時間未満の人(第1号)
  • 同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれない人(第2号)
  • 学校教育法第1条・第124条・第134条第1項の学校の学生・生徒のうち、厚生労働省令で定める人(第4号)

第4号の厚生労働省令(雇用保険法施行規則第3条の2)は、適用除外の対象から「卒業を予定していて卒業後も引き続きその事業に雇用されることになっている人」「休学中の人」「定時制の課程に在学する人」などを外しています。ここまでを当てはめると、昼間の学校に通う留学生のアルバイトは雇用保険の被保険者にならず、様式第3号で届け出る場面が多くなる、というのが本記事の読みです。被保険者になるかどうかの最終判断は、管轄のハローワークで確認してください。

雇用保険の週所定労働時間の要件は、令和6年法律第26号により、2028年10月1日から「20時間以上」から「10時間以上」に変わります(厚生労働省の改正概要)。施行後は、これまで様式第3号で届け出ていた短時間のアルバイトの一部が被保険者になり、資格取得届で届け出る側に移る可能性があります。顧問先には、時間数の基準が動くことを今のうちに伝えておくと安心です。

期限の数え方(計算例)

次の4例は、施行規則第12条を当てはめた本記事の計算です。

状況出す書類期限
2026年10月20日に、雇用保険に入る外国人を雇い入れた資格取得届(様式第2号)2026年11月10日(翌月10日)
2026年10月25日に、雇用保険に入る外国人が退職した資格喪失届(様式第4号)2026年11月4日(規則第12条第1項どおり、翌日の10月26日から数えて10日目)
2026年10月20日に、雇用保険に入らない留学生をアルバイトで雇い入れた様式第3号2026年11月30日(翌月末日)
その留学生が2026年11月10日に離職した様式第3号2026年12月31日(翌月末日)

雇用保険の資格喪失届そのものの期限は、雇用保険法施行規則第7条が「被保険者でなくなった事実のあった日の翌日から起算して10日以内」と定めています。離職の場合に「事実のあった日」を離職日と読むか、その翌日の資格喪失日と読むかで、数え始めが1日ずれる読み方があります。出す書類は同じですので、離職日の翌日から数えた日までに出せば、どちらの読みでも間に合います(この段落は本記事の読みです)。

被保険者でない外国人の短期アルバイトが、届出の期限前に離職した場合は、雇入れと離職をまとめて届け出られます。様式に雇入れ日と離職日の両方を書きます。同じ外国人を期限内に何度か雇い入れた場合も、雇入れ日・離職日を複数記入してまとめて出せます(厚労省Q&A Q4・Q5)。

届け出る内容と確認する書類(在留カード)

様式第3号の届出事項は、①氏名 ②在留資格 ③在留期間 ④生年月日 ⑤性別 ⑥国籍・地域 ⑦資格外活動許可または報酬活動許可の有無 ⑧在留カード番号 ⑨雇入れまたは離職の年月日 ⑩事業所の名称・所在地です(⑦は雇入れ時のみ。厚生労働省の事業主向け資料・令和8年6月版)。「特定技能」の場合は分野、「特定活動」の場合は指定された活動も確認します。

  • 確認する書類:中長期在留者は在留カード、それ以外の外国人は旅券(パスポート)または在留資格証明書です(施行規則第11条第1項)。資格外活動の許可は、在留カードの裏面の欄などで確認します。
  • 氏名は本名で:厚労省のチェックリストでは、日常生活で使っている通称名ではなく本名を、在留カードどおりに記入するよう求めています。
  • 在留カード番号は12桁:英字2桁・数字8桁・英字2桁の番号を記入します(同チェックリスト)。
  • 在留カードの写しは提出しない:届出に写しの添付は不要です。ただし内容の正確性を担保するのは事業主なので、在留カードなどで確認したうえで書きます(厚労省Q&A Q7)。
  • 偽変造の確認:出入国在留管理庁が配布している「在留カード等読取アプリケーション」(無料)で、券面の情報とICチップの情報を見比べられます。

提出方法(ハローワーク窓口・電子申請・代理提出)

  • 窓口:様式第3号はハローワークの窓口で配布されているほか、厚生労働省のウェブサイトからダウンロードできます。
  • 電子申請:被保険者の場合はe-Gov、被保険者でない場合は「外国人雇用状況届出システム」から申請できます。過去に一度でも届出をしたことのある事業主が電子申請を希望するときは、「外国人雇用状況届出電子届出切替・変更申請書」の提出が必要です。
  • 代理提出:代理人が届出する場合は、あらかじめ代理人を選任します。「代理人選任(解任)届」が必要になるため、管轄のハローワークに問い合わせてください(厚生労働省の事業主向け資料)。
  • 様式の改定:厚生労働省のページには、様式第3号と外国人雇用状況通知書について「令和9年4月1日からはこちらの様式を使ってください」と新しい様式が掲載されています(2026-10-17確認)。

届出を忘れたらどうなる?(罰則)

外国人雇用状況の届出をしない、または虚偽の届出をした場合は、30万円以下の罰金に処するとされています(労働施策総合推進法第50条第2号)。厚生労働省のQ&Aは、外国人であると容易に判断できるのに届け出なかった場合は、指導・勧告の対象になるとともに罰金の対象でもあるとしています(Q2)。

顧問先に確認しておきたいこと

  • 外国人を雇っているか、いつ雇ったか:氏名や日本語の話しぶりだけでは分からないこともあります。入社時に在留カードか旅券を見る運用になっているかを確認します。
  • 雇用保険に入る働き方か:週の所定労働時間、雇用の見込み期間、学生かどうかで、使う様式と期限が変わります。
  • 離職のときも出しているか:雇入れだけ出して、離職の届出が漏れているケースを想定して確認します。
  • これまでの届出状況:顧問契約を引き継いだときなどは、「事業所別外国人雇用状況届出一覧(写)交付請求書」を提出すると、届出済みで在職中の外国人の一覧を受け取れます(厚労省のページ)。
  • 本名・在留カード番号の転記ミス:通称名で出していないか、12桁の番号を正しく写しているかを、チェックリストに沿って見直します。

よくある質問

Q. パートやアルバイトでも届出は必要ですか?
A. 必要です。厚生労働省のチェックリストは、アルバイトなど雇用保険の被保険者にならない外国人労働者も含めて届出をすることを求めています。留学生のアルバイトも対象で、資格外活動の許可を受けていることも確認します(Q&A Q3)。

Q. 在留カードのコピーもハローワークに出しますか?
A. 出しません。外国人雇用状況届出制度は、事業主が氏名などを確認して届け出る制度で、在留カードなどの写しの提出は求めていません(Q&A Q7)。

Q. 日本人と結婚している外国人も対象ですか?
A. 対象です。日本国籍を取得していない限り外国人で、日本人と結婚したという事実だけでは日本国籍を取得したことになりません。「永住者」「定住者」といった在留資格の人も同じです(Q&A Q25)。

Q. 特別永住者を雇ったときは?
A. 届出は不要です。外国人雇用状況の届出制度の対象から、特別永住者と在留資格「外交」「公用」の人は除かれています。

Q. 雇用保険の資格取得届を出しました。別に届出が要りますか?
A. 被保険者になる外国人は、資格取得届(様式第2号)に国籍・地域や在留資格などを記入して出せば、外国人雇用状況の雇入れの届出をしたことになります。離職のときも同様に、資格喪失届(様式第4号)に書けば足ります。

コモカンでの管理

コモカンは届出や手続きの期限を管理するサービスで、届出の代行やハローワークへの提出は行いません。「外国人雇用状況の届出」という名前のプリセットは、現時点ではありません。雇用保険に入る外国人は、プリセット「入社手続き(資格取得届)」に入社日を入れると雇用保険の期限(入社月の翌月10日)が自動で出ます。外国人雇用状況の届出の期限もこの日と一致します。退社も「退社手続き(資格喪失届)」で、雇用保険の喪失届の期限が出ます。ただし画面に出るのは退職日の翌日(資格喪失日)を起点に10日を足した日で、離職日の翌日から数える上の読みより1日後ろになります。外国人雇用状況の届出として使うときは、1日早く出すと確実です。雇用保険に入らない外国人の様式第3号は、カスタム手続きとして追加し、期限日に翌月末日を入れてください。期限日に対して60/30/14日前の段階アラートが表示されます。

顧問先から在留カードの写しを集めたいときは、手続きを作る際の書類の枠に「在留カード(表裏)の写し」を追加すると、依頼を受けた顧問先が画像(JPEG・PNG・HEIC)やPDFで送れます。写しの提出は届出自体には不要で、事業主が内容を確認するための運用です。手続きが完了して60日がたつと、受け取ったファイルの実体は自動で削除されます。マイナンバーを預かる機能はありません。

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